ebekoです。


3月は人事異動のシーズン。慣れていた場所を離れて新しい地で仕事をすることになった人も多いのではないか。
自分が異動の対象になったり、身近な上司や同僚が変わると「うわ面倒だな」と思うに違いない。私だったらそう思う。


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でもそうでない場合、私は「へぇ~、こんな風に変わるんだ。あの人出世したなあ(上から目線)」「実質格下げだな」と、一種の娯楽として楽しむことが出来る。社内の重要な情報を知ったという満足感からだろうか
要は自分が関係ない場合、むしろゲームのパーティ変更みたいな感じで面白く感じるのだ。

それは会社だけの話ではない。4月や10月は番組の改編があり、テレビ番組の編成なども大きく変わる。
会社の人事は重要だし担当者でないと分からないが、そういうのを基にした架空の人事異動文書なら気軽に自分でも作れるのではないか

そんなわけでテレビ番組の改編を、人事異動の文書にしてみた。想像で。



まずはじめに、末期の「笑っていいとも」の曜日メンバーの変更を書類にしてみた。




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スタッフに配られてそう



末期はベテランのコンビが別々の曜日に出演することもあった。そのためコンビ単位ではなく個人単位で書類には記載されるのではないかと考えた。

ちなみに曜日リーダーはいるが、正式な「サブリーダー」という役職は実際にはなかった。なので勝手に曜日リーダーの次にまとめ役に回ることの多かった人をサブリーダーとした(三村と田中は芸歴で考えるとリーダーでもおかしくないが、香取と関根がいたのでリーダーではない)。

下の方に「事務引き継ぎをすること」なんて書いたが、本人たちはそんなことはしていないだろう(多分こんな書類も貰ってない)。あくまで想像である。あるとしてもマネージャーの仕事だ。
あと、自分が曜日リーダーだったとしたらそんな書類保管するのにも困る

ところでいいともメンバーの曜日変更ってどういう意図で行われていたんでしょうね。テレビ番組って案外収録曜日がころころ変わったりするんでしょうか。



さて次は90年代にあった「おかあさんといっしょ」のレギュラー交代に関する人事異動文書を作ってみた。
教育に大きな影響力を持つ番組でありNHKであるということも考慮すれば、実際にこんな風につくられていてもおかしくないのではないだろうか。




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これはスクープだ!!


多分相当情報漏えいのないよう慎重に進められる、おかあさんといっしょの人事。多分この書類は持ち出し厳禁どころか、限られた人しか見せてもらえないだろう。
「歌のお兄さん」ではなく「うたのおにいさんと書いてある所からも、書類の重さが感じられると思う

おさむおにいさんは歌のお兄さんを退いた後も、多くの曲を提供していたので実はこんな役職になっていたんじゃないか。現場を離れて指導職・専門職になったイメージだ。
今回は退職者もいる。多分両方とも契約満了という形で去っていくのだろう。

ちなみに当時出演者だった古今亭志ん輔は役職名が分からなかったので、「志ん輔」とした。
理由はインタビューで「私は『志ん輔おじさん』ではなく、単なる『志ん輔』である」と語っていたからだ。本人がそう言うんだから、役職もそれなんだと思う
ちなみに出演者のクレジットではおにいさんおねえさんより上に来ていた。伝統芸能の師匠はやはり違う。



さて、ここまで来て気付いた。人事異動でなくてもこんな感じの文書にすれば、なんか重要なことを知った気がして優越感に浸れる
一番大事なのは見た目なのだ。
次はドリフのメンバーで試してみよう。


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リーダーいかりやの発案で放送作家に配られた



これはドリフから荒井注が抜け、志村けんが正式メンバーになった時に出された書類だ(架空の)。荒井注の脱退理由は「体力の限界」であったから、退団理由はこうなるだろう。
以前は加藤茶が大きな笑いをとっていたが、その役割を志村が担うことになった。しかも場合によってはツッコミもしなくてはいけない。最初からどれだけ志村が期待されていたか分かる(ねつ造だけど)。

この新体制で、以前は加藤とともにふざけていることも多かった仲本工事はツッコミをすることが多くなった。なんなら「ドリフ大爆笑」の後期だと、いかりやがボケて仲本がツッコむというパターンも少なくなかった。仲本は縁の下の力持ちである。
いかりやも著書で「積極的ではないが、与えられた仕事はこなす」と評していた。

ちなみにいかりやの役割は「ツッコミ兼進行」。高木ブーの役割は結成時からずっと「出オチ」担当である。ボケでもツッコミでもない。
めちゃくちゃポジティブに言えば、高木は「他の人の参入を許さないスペシャリスト」であったと言える。



さて最後に70年代にあった「笑点」のメンバー入れ替えと席替えについての書類だ。
メンバー入れ替えはともかくとして、席替えなんかメモで済む話だ。回答者6人しかいないし。
でも大して重要(個人的に)内容をわざわざ文書にするのは、典型的な「会社感」が出て楽しい。





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席替えなのにこんな書類が


今はほとんどなくなった席移動だが一時期は頻繁にあった。
この時に変わっていないのは歌丸のライバル、6枠の三遊亭小圓遊だけだ。司会もまだ三波伸介。昭和も昭和だ。聞きなれない林家九蔵とは、三遊亭好楽のこと。

丁度いい言い方が見つからなかったので「新所属」と聞いたが、「席に所属する」なんて日本語はおかしい。所属の欄には本来「落語協会」とか「落語芸術協会」と書くべきだろう。
でも流れで書いてしまえば何となくしっくりくるのではないか。

余談だが、三笑亭夢之助の退職理由は「一身上の都合のため」とあるが、本当の理由は「スポンサーを怒らせてしまったから」である。大喜利の答えでスポンサーの商品を悪く言ってしまったからだそう。
どんなに面白くてもスポンサーを怒らせたらそれまで、というのがテレビの怖さだ。乱一世とか見てもそう思う。



というわけで今回文書を自分で作ってみたら、「機密情報をめちゃくちゃ知っている」みたいな優越感に浸れた。実際は全てウィキペディアに載っている情報だ
文書を作成するのに自分の会社の文書を真似したが、他の会社だったらもっと違うデザインなのかもしれない。
いろんな会社の人事異動の書類を集めた本とか書店に売ってたら良いのに。