ebekoです。


私は経済学部出身だ。ミクロマクロからは完全に逃げたけど
でも簡単な理論は少し覚えている。

習ったものの1つにリカードの「比較生産費説」「比較優位理論」というものがある。
簡単に言うと、自由貿易をやったら全ての人や国が豊かになるよという理論である。


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例を上げて説明しよう。

・A国は毛織物を1単位作るのに、20人。麦を1単位作るのに、24人必要である。
・B国は毛織物を1単位作るのに、18人。麦を1単位作るのに、16人必要である。

とする。



毛織物と麦をそれぞれの国で作ると、毛織物が2単位、麦が2単位出来上がる。

しかし、生産を作るのが得意なものに特化させるとする。
作業人員を全て得意なものの生産に充ててしまうのだ。A国はどちらかと言うと毛織物を作るのが得意なので、そっちに集中する。

B国はA国より毛織物を作るのも麦を作るのも得意だが(ちなみにそれを絶対優位という)、麦を作るのがより得意なので麦の生産に集中する。



すると、

・A国は毛織物を44人で作る。その結果44÷20で、2.2単位の毛織物が出来上がる
・B国は麦を34人で作る。その結果34÷16で、2.125単位の麦が出来上がる


つまり自国で両方の商品を作るよりも、生産の効率が良くなったというわけだ。あとは作らなくなった商品を貿易で手に入れれば良い。
A国なんかどっちもB国よりうまく作れなかったからバンバンザイである。



これだけ聞くと「貿易どんどんやっちゃった方が良いじゃん!」見たいに思える。
でも講義が進むうちに「毛織物しか作らなくなった国は、貿易出来なくなった時麦が輸入できなくて潰れちゃった」と聞いた。

最終的に「生きるのに絶対必要なものを、他に頼っちゃだめ」というシンプルなことを聞かされ、講義は終わった。
誰かそれくらい気付けよ。本末転倒。



なんか「テスト範囲完璧にしたのに、試験時間に寝坊」みたいな話だなと思った。