ebekoです。


菅田将暉のライブのドキュメントを見ていた。レコーディングのリハーサル風景が印象的だった。
菅田にレコーディングの指導する人がいるのだが、その人が面白かったのだ。

歌詞の中に「走る」という部分があるのだが、そこへの情熱が物凄い。





ここ、『走る』って歌詞じゃん。全然菅田の声走ってないよ」 と、何度も言う。
菅田は何度も歌うが、「違う、まだ歩いてる!走らなきゃ」 とか言われて、そこだけ何度もやらされてた。


「走る♪」

「違う歩いてる」

「走る♪」

「もっともっとこい」

「走る♪」

「走り始めた走り始めた」

「走る♪」

「うん、走ってる走ってる」

「走る♪」

「良いよ良いよ、走ってるよ」

「走る♪」

「そうそうそれそれ」

「走る♪」

「そう、それを保つ」

「走る♪」

「そう逃げちゃダメ

「走る♪」

「逃げない逃げない、まだ走る」

「走る♪」 

「逃げるな逃げるな!!」

「走る♪」

あ~逃げちゃった~



 抽象的過ぎて言ってることがよく分からない。 そしてよく分からないままがっかりされる。さまぁ~ずのコントで見たことある。


そしてこの「走る」を20回くらい繰り返したあと、その人が「よし走ってる!今行こう」と言って、レコーディングが始まる。

でも、どこか納得いかなかったらしく、「止めて止めて」と、その人がレコーディングを止める。
ここもコントっぽい。リアルでこんなのあるのか。



「菅田さぁ……厳しいこというけどさ、これじゃステージあげられないよ」

日本に風を起こすんだろ!?これじゃ全然ダメだよ!無風だよ無風」

「この曲、タイトルなんだっけ(ここ失念してしまった)?『無風』って曲じゃないよね!?




ここまでくると、一周回ってふざけてるようにも思えてくる。 バックバンドにも笑いをこらえてた人がもいると思う。笑ってはいけない状況で真剣にこういわれたら、余計辛い。

理想としては「全く……。じゃあ今、ボーカルトレーナーの人呼んでくるから」となったら最高だった。お前じゃなかったんかい。



熱血と狂気って紙一重なのかもしれない。