ebekoです。


図書館に行った帰りにずいぶんとゆっくり歩いているおばあちゃんを見た。
腰も若干曲がっているし、押し車だし。ザ・おばあちゃんって感じだった

いや母音からだから、ジ・おばあちゃんか。


そこへ後ろから、チャリに乗ったおばちゃんがやってきた。
狭い歩道なので、横に避けるのもやや難しそう。その様子を見守っていた。

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自転車に乗ったおばちゃんが、前にいるおばあちゃんに何度もベルを鳴らしていたのだが、おばあちゃんは全く気付いていなかった。というか顔が微動だにしない。視線が動く気配がないのだ。

ベルを鳴らしながら二人はどんどん距離を縮めていく。
間近でベルが鳴っててもここまで動かない人を初めて見た


車道に降りられそうな位置でもなかったので、結局おばちゃんは諦めてスピードを落として横を通って行った。本来であれば歩行者優先なので降りるのが正しいんだろうけど。




思ったのだが、おばあちゃんは「どこかで風鈴が鳴ってる」くらいに感じたんじゃないだろうか。
ベルの性能にもよるが、「チリン」という音が風鈴に近いと感じることがあるのだ。

「ジャリンジャリン」じゃなくて、上品な「チリン」。
こんなので人が避けてくれるのだろうか、と思う程である。



そんなわけで、おばあちゃんの耳が遠いのも相まって、自転車が来ているとは気づけなかったのだろう。今回は良かったが交通事故には気を付けてほしいものである。夏だからこその勘違い。


ただ、気づきながらもおばあちゃんが単純に「よけてなるものか」という強い意思を持っていたのだとしたら、それはそれで面白い。