ebekoです。


当時政界の闇将軍として君臨していた田中角栄が、次世代の総理候補だった「ニューリーダー(竹下登、安倍晋太郎、宮澤喜一)をどう思いますか?」 と聞かれた。

その時田中は「今まで総理になったものに、県議出身、途中落選者、参院からの鞍替えはいない」と答えたという。

要はそれに当てはまる、竹下(県議出身)、安倍(途中落選)、宮澤(参議院から衆議院)は総理の器ではないと評したわけである。

tanaka



今思えば、3人ともあまり田中と良好な関係でなかったのも関係してるのかもしれない。
竹下は田中派だけど総理になろうとしてたし、宮澤は学歴主義で犬猿の仲だったし。

安倍との関係はよく分からないが、安倍が岸信介(田中とは微妙な関係)の娘婿であることを考えれば、関係が良いとは考えにくい。




しかしその後「今までに総理になったものに~」の例はどんどん破られることになる。

竹下と宮沢が総理になったため3つのうち2つは破られ、残った途中落選も麻生太郎が総理に成ったことで破られた。

田中の格言も永遠のものではなかったということである。




田中が言ったとされる有名な「総理の条件(党幹事長(必須)+総務会長or政調会長を経験し、かつ大蔵大臣、外務大臣、通産大臣のうち2つ経験)」に合致される人もほぼいなくなった。

幹事長を経験せず総理に成る者多数、なんなら大臣を一個も経験してない人も。

先の条件を満たして総理になったのは、麻生と橋本龍太郎。
満たしてはいたものの総理になれなかったのは三塚博。あとは茂木幹事長がどうなるか。




でも死後30年経っても、田中の言葉が残っているというのがすごい。
カリスマ性もさることながら、面白くて分かりやすいからだろうな。