ebekoです。



ご存知の通り、桃鉄ではその土地の名物が物件として登場する。

また近年の作品では「多分定番だろ(仙台なら牛たん、みたいな)」という漠然とした名物だけではなく、制作陣が気に入ったであろう、モデルが存在する店が大半。

このこだわりこそが「桃鉄は、観光ガイドやグルメガイドとしても使える」という側面を生み出している。



ところでひとつ疑問がある。
シリーズで登場した物件の中に「元ネタは店ですらないのでは?」と思う物件が。

店が閉店したとかではない。もともと店として存在していない。
どういうことかというと、元ネタが自販機っぽいのだ




それが、

秋葉原の「おでん缶詰屋」(2010に登場)


解説しよう。



おでん缶は、やや古いデータではあるが日本で一番売れている缶詰らしい。
かつて飲食店が少なかった秋葉原では、小腹を満たす需要があったために根付いた。

しかし秋葉原に、缶詰の専門店や工場があるわけではない
缶詰そのものを作っているのは、天狗缶詰という名古屋の会社。


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チチブ電機ビルの自販機に「自販機の売上が冬場に落ちる問題」の対策としておでん缶が置かれ、あの「電車男」のブームで大ブレイクし、年間1億円を売り上げるほどの存在になったというわけだ。

これほどの売上なら「1000万円 50%」の物件として登場させるのも納得。




考えうる限り、実店舗がモデルでない食品物件はここだけだと思う。30年続くシリーズの中で唯一の存在
秋葉原を登場させる際「例外だが、これは外せない」となったのだろう。



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余談だが、新橋の「安売りチケット屋」も、ニュー新橋ビルに「安売りチケットの自販機」という割と珍しいものがあるため、同じ可能性を考えた。

しかし同ビルには、全盛期に1か月で100億円を売り上げたともいわれる、日本初の金券ショップ「アーチ」のほか、多数の金券ショップがあるということで、おでん缶ほどの確証は得られなかった。