ebekoです。



自民党の新総裁が石破茂に決まった。決選投票で高市早苗を破って。実質次の総理だ
1回目の投票では2位だったから大逆転。とはいえ接戦。

鳥取に骨をうずめた、父の石破二郎も喜んでいるだろう。


石破


正直私は高市だと思っていた。石破は議員からの人気がないと思ってたから。
近年は自分のグループまで解散してたし、閣僚にも党の重要な役職にもついてなかった

とはいえ役職についていない分、各地を回っていて支持を取り付けていたのだと思う。


総裁選への出馬自体が5回目だから、とっくに「旬は過ぎた」と思っていたのもある。
幹事長やってたのも総裁選で安倍晋三に負けたのも、10年以上前だ。

でも年齢は岸田と大して変わらなかった。若いころから目立ってただけか。
ただイメージとしては「安倍と争った人」だから、最近の若手の台頭に反して世代が逆戻りした感じもある




私は以前の記事で「幹事長をやったとはいえ、だいぶ前だから石破は厳しいと思う」と書いたが、分からないものである。
そういや安倍以来の、幹事長経験者の総裁就任か。

ちなみに石破は系譜としては渡辺美智雄の派閥に属してきたが、実際は田中角栄の勧めでの渡辺派入りだったため「田中角栄最後の弟子」という面もある。

森喜朗以降のかつての清和会の興隆に、一旦区切りがついたということでもあろう。
旧安倍派も幹部は追い出されボロボロになったし。




ただ「石破新総裁」は世間にショックもあったようで、一気に3円ほど円高が進んだり、時間外での激しい株式下落が起きた。
高市への期待とも思われる、2円ほど進んでいた円安を一気に元に戻した。

安全保障政策や地方創成はともかく、経済政策に不安があるためだろうか。
その辺の役職は確かに経験していない(三井銀行での経歴はあるが別物だと思う)。

防衛大臣時代、省内からの評判が悪かった」という意見も見たが、それは一方的意見だしなあ。
高市がなったらなったで「裏金議員の味方」なんて言われて、叩かれたんだろうし。

どう転んでも批判は出るものだ。




総裁選そのものも意外な結果となった。
近年まれにみる「読めない総裁選」だった。

「ひょっとしたら本命?」と言われた小泉進次郎も、そこまでは支持を得られなかった(失速した?)。
でも若いし菅もバックにいるから、親父のようになんども出馬してくるだろう。

逆に茂木は幹事長(総裁に代わって党全体をまとめる)なのに票を集められなさすぎである。閣僚の経験も少なくて若い小林鷹之にすら負けるとは
「自派閥ですら支持を集められていない」という噂があったが、これはちょっと嫌われすぎ。

良く悪くも目立ってる河野は全然。
一郎、洋平、太郎と総理にはなれない運命なのか。

上川、加藤は総理でないところで頑張って欲しい。




さて「キングメーカー」と呼ばれている麻生は大やけどを負った

ただでさえ求心力が下がってる中で「自派閥の河野太郎をやめて、高市早苗支持に回る」という賭けにも失敗。
政治勘も鈍ったか。もう引退かも(総理だった時に、石破に退陣を進言されたという恨みもあるのだろうが)。

逆に岸田総理は決選投票で勝ち馬に乗れたから、新たなキングメーカーになるかも。
そうなると意外に4位という成績に終わった林官房長官あたりは、次当たり来る可能性ありそう。上川は年齢がネックか。




政権奪還以降、55年体制~2009年の下野以前のような「幹事長・外務大臣・財務大臣経験者が有利」とかもかなりあてにならなくなってきた。

……これらはあくまで派閥あっての条件だったのかもしれない
「キャリアこれだけ積んだから、次はこのポストね(運が良ければ総理ね)」みたいな暗黙の了解で。


今回の石破を含めて、

石破2

「近年のキャリアが豊富で、期待も十分!」みたいな人が選ばれてるわけではない。
むしろ意外な人が来たというか。


正直今のところ石破に期待はしていないが、化けるだろうか。